明日の君を守りたい 和田一浩 少年愛小説


(すごすぎる……!!)「日本語を入れると六カ国語になるな……」。黒須の手は、そっと星野の頬から耳たぶに移動し、首筋を撫でてゆく。それすらもいい顔になっていた。できれば付き合いたい思いがあるトオルは、申し訳なさそうに謝った。スケジュールを変更する作業はできれば避けたいが、すべてにおいて支障をきたさないよう調整するのが仕事であり、たとえいきなりの海外行きであろうとそれは変わらない。「実生……」。

誠人を抱きしめていた腕が下がって、膝の裏を持ち上げる。「…いやじゃありません…。僕も宮地さんのこと…とても好きですから」。タロウも鼻を鳴らして実生にまとわりつく。しかし、その飯島にも新年の挨拶から始まる仕事始めの今日が、年間を通してなによりも一番忙しく感じられていた。天真の成長を目《ま》の当たりにし、緊張の糸が緩《ゆる》んだのだろう。柔(やわ)らかな湯気が立ちこめる広いバスルームの中で、なみなみと湯を張ったバスタブに浸(つ)かり、飯島豊(いいじまゆたか)はゆったりとくつろいだ表情を浮かべている。「ケツから降りるな。着地の直前まで、重心を上に引っ張るんだ」。

なだめるつもりで言った良幸に、俊はふん、と鼻をならした。俺はそれらをなるべく意識しないようにして、男の横顔をじっくり間近で観察した。

「ホテルからは一歩も出るな。くれぐれも行動は慎め。いいな?」。

禁断のキスはとても甘くて、竜弥はありえない現実を願ってしまう。きりきりと締めつけられるように苦しい。……ルルル……。「あ、大丈夫で……っ!」。

怒ったのか、それとも呆れたのか…。DVDになったら観ようかと思っていた外国映画だ。


ボーイズラブ小説作品紹介


「泣くな。俺が嫁にもらってやるから」。俺、龍介が、4歳年上の幼なじみの桂に、ガキの頃から繰り返してきた言葉だ。優しくて賢くて、誰よりもきれいな従兄の桂。がさつな俺の役割は、泣き虫な桂を守ることだけだった。それは、俺が21歳になってラーメン屋を構え、桂が教師となった今も同じだ。……ところが、ある日、桂は子持ちヤモメになっちまった。どんなことが起ころうとも、桂を守りたい。だけど、無防備に俺を頼ってくる桂を見守るだけでは苦しくなってきて……。

タイトル:ベビー・エンジェル
著 者 名:綺月陣
レーベル:講談社X文庫、 ホワイトハート
発 行 元:オークラ出版

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