ONE ON ONE 上原浩治 ボーイズラブ文庫
ハッとして伸ばした手に、二狼の手が重なる。二人で顔を見合わせる。一日が、一週間にも一年にも感じられるなんて、ひどく永く触れていなかったような気がするなんて。『でもね倫章。
半分は断られるのを期待しつつ、水穂は恩人に話しかけた。「ここに隠してやってもいい。飯も喰わせてやるし、欲しいもんがあれば買ってやる。ただし…」。異国の習慣なのだろうと、旭は何の疑問も抱かずにギョームのキスを受ける。「……オヤジ……抵抗ある言い方すんなぁ……。俺はまだ二十八だよ。おまえが大好きなセフィエスと同い年」。メカ音痴(おんち)を自認するトオルには、ピタリと動くことをやめたパソコンが、まるで自分の意志でそうしているとしか思えなかった。「よ、よろしかったら、その…コーヒーでもいかがですか」。
久々の広瀬の家。腕に力を込め、リールは懸命にアリへしがみつく。いいシーンじゃないか。京介の必死な声が聞こえる。ポーズも綺麗だし、何よりも筋肉が育っていた。「ん、少し……」。そして、一度、コーヒーメーカーとトースターをちらりと見やり、おもむろにキッチンのドアを押し開けると、リビングを抜け寝室に足を向けた。
自分が酔っ払っている自覚症状は充分にあった。
聖は、いくら睨みつけても笑みが浮かんだままの明良の黒い瞳から、すっと目を逸らした。小首を傾げて見上げると、敦行は盛大なため息をついてその場にしゃがみ込んだ。
「十年もかけて、やっと俺たちはここまで来たんだ。いまさら頼子や鈴木相手に隠すことなんて、俺のほうは、なにもない。…もちろん公私のケジメはつける。だがここは俺たちの家だ。俺たちは、今日からここで一緒に暮らす。その最初の日くらい二人でいたいと、お前は思わないのか?」。
ボーイズラブ小説作品紹介
超ブラコンの聖・パパンドレウは16歳になって敬愛する兄のセフィエスが恋人と暮らす日本へ留学する。兄の恋人の雪耶をイジメるはずが、家庭教師としてつけられた国際弁護士の一ノ瀬明良に思いっきり子供扱いされ、しかも明良は聖に『我を忘れるような恋』に落としてやると宣言して乱暴する強姦野郎で――!?優しい一面を見せながら強引なHをする明良に聖は戸惑い……。
タイトル:天使と魅惑のロマンス
著 者 名:上原ありあ
レーベル:ダリア文庫e
発 行 元:フロンティアワークス
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