TOKIO BAND 徳永悠平 少年愛小説
性欲からのキスではない。
目を開けたまま放心している俺の目を見つめ、史朗は何度も唇で、俺の口を塞いだ。
そっと腕の中から抜け出し、看板の明かりを落として店の戸締まりをし、レジスターに鍵をかけてから悠仁の元に戻ると、仮眠用の毛布を手に再び彼の隣に横になり、そのまま深い眠りについた。「キス……? リュウが、僕、に?」。これが広瀬の親友でなければとっくに爆発しているところだ。(僕は……歳森さんのことが好きなんだろうか)好きだから、こんなに虚しくて悲しいのだろうか。胃が収縮するような苛立ちを殺し、洋海は訊いた。「あの、付き合うって、俺に恋人になれってこと……?」。
柔らかい表情をしながら、王がソファの背もたれに腕を回し、三枝の肩を抱いた。「…………」。今なら二人きりだ。子供っぽい印象があるトオルとは対照的で、その姿には一分の隙(すき)も感じられないが、一緒(いつしよ)に暮らして一年以上になる恋人を前にした表情は、堅苦しい格好(かつこう)からは想像もつかないほど穏やかで優しさに満ちていた。
「大門さん、人を好きになったら、どうしたらいいんですか。おれはそんなこともよく知らない。火を熾し、鋼を叩くことしか知らないんです」。王の視線をまっすぐに受け止めながら、三枝が口を開いた。メガネを外し、拳で目元を拭う。慣れた大人の男の口吻けの仕方を、覚えこまされていく。本当に?恋人。数日前。沸きたつエネルギーが全身を駆け回り、光の天使は身のこなしをより俊敏にした。
無言で三枝は王の顔に手を伸ばした。窓ガラス越しに表の通りを見渡せ、なおかつ広いホールの奥まった位置の静かな席で、飯島豊(いいじまゆたか)は手元でメニューを広げながらも、ぼんやりと外を眺(なが)めていた。
ボーイズラブ小説作品紹介
超ブラコンの聖・パパンドレウは16歳になって敬愛する兄のセフィエスが恋人と暮らす日本へ留学する。兄の恋人の雪耶をイジメるはずが、家庭教師としてつけられた国際弁護士の一ノ瀬明良に思いっきり子供扱いされ、しかも明良は聖に『我を忘れるような恋』に落としてやると宣言して乱暴する強姦野郎で――!?優しい一面を見せながら強引なHをする明良に聖は戸惑い……。
タイトル:天使と魅惑のロマンス
著 者 名:上原ありあ
レーベル:ダリア文庫e
発 行 元:フロンティアワークス
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